診療所と介護事業経営

3数力を身に付けよ

生産性とのバランス

医療・介護従事者の皆さんは、日々患者さんや利用者さん・ご家族のことを一生懸命に考え、サービスを提供しています。
また、どんなに優しく接しても、生産性とのバランスを欠いては、経営の継続は難しくなります。
結果、私たちの生活も成り立たない(給与が低い)ことをしっかり理解する必要があります。

同じ資格でも働く施設等で役割は違う

医療・介護の現場で働いている人のほとんどは有資格者です。
同じ資格であっても、例えば同じ介護福祉士であっても訪問か通所サービスか、老人ホームか地域密着型サービスで働くかで役割も違ってきます。看護師も大病院か診療所か、急性期か慢性期かで違うと思います。
はたしてその違いを考えて仕事に取り組んでいる有資格者は、どれくらい存在するでしょうか?

若い男性職員が結婚で退職

偶然にNHKテレビで放送していたある福祉番組で、介護現場で働く若い男性職員が、結婚のために退職している実態を知りました。
介護従事者は、ベテランになっても役職者になっても給料は微増。言い換えれば、結婚して子供ができても養えるだけの給与が稼げないということです。

未来が見えないのは国の責任!?

私も介護事業所を経営しながら管理者・MSW・ケアマネジャーとして現場に携わってきました。
介護従事者は、今のままでは確かに未来が見えない状態であると実感しています。
しかし、国が悪い、制度が悪いと泣き寝入りするしかないのでしょうか?
何か遣り甲斐を見出せる方法はないのでしょうか?改善策は?

生産性を考えずに一生懸命働いていませんか

例えばケアマネジャー。
自分の時間給と介護報酬から考えて、どこまでが限界サービスなのか考えたり計算したことはありますか?
また、小規模多機能型居宅介護事業所(看多機)で利用者の要介護度を無視した過剰サービスをプランニングした場合、経営は火の車です。適正なサービス量を考えてケアプランが組まれているか検証していますか?
介護報酬が違えば、サービス内容が違うのは当然ですが、本人の希望やご家族の希望を聞き過ぎていませんか?これらは、私が現場で体験したことでもあります。

ボランティア介護では燃え尽きる

懸命に利用者のために働く職員。ありがたいことですが、ボランティアではなく、私たちは仕事をしています。それなりの生産性を上げなければ、それなりの給与はいただけません。
そこで「物事を数字で判断(理解)する習慣(知識・能力)を身に付けてみませんか。
数字で現状認識をする。数字が何を表現しているのか。
経営の事や自らの働きが数字で理解できれば、もっと仕事は楽しくなり、遣り甲斐や給与もアップすること間違いなしです。
これから、一緒に学びましょう。