釣果の成功・失敗要因 〖営業の成功・失敗要因〗
遊漁船のホームページや釣り専門雑誌を見ると、クーラー一杯の魚、写真を埋め尽くすように並べられた魚の写真が載っているのを目にした事はありませんか。
釣り人の自慢であり、「うちの遊漁船に乗ったらこんなに釣れますよ!」という宣伝でもあるかと思いますが、私はあまり賛成できません。
ムダな殺生は、未来の魚釣りを崩壊させかねませんので。
さて、魚がいての楽しみであるにも関わらず、小さい物から容赦なく釣り上げ、食べるならまだしも、そんな量の魚を食べきれるはずもありません。
最近では、近所に配ると迷惑がられます。魚は、スーパーで刺身や下ろしてあるのが当然の食材になっているからでしょう。
友人との笑い話ですが、先日、骨がある煮魚を出したらお孫さんが食べなかったそうです。お孫さんは、「魚は、刺身で泳いでいて骨はない。」と思っているようで、美味しいより、骨があることが勝ったのでしょうか。
私たちの仲間は、「食べる分だけキープ」し、「それ以外はリリース」しています。
但し、少しでも美味しそうな魚をセレクトするために、イケスにしばらく何本か生かしておいて、その中から一番美味しそうなのを選んで、家族の食いぶちに合わせて持帰えります。
少し面倒ではありますが、生き締め、血抜きは鉄則です。
本当の成功は、釣った数や売った数ではありません。自分だけではなく、家族や相手にも会社にもメリット(利益)がある。利益とは、お金だけではなく心の満足感も含まれます。
下記に、「営業の流れとルアーフィッシングの流れ」を比較してみました。
『営業の流れ』
①アプローチ ⇒ 第一印象がすべて
②セールス・トーク ⇒ 様々な工夫や演出
③応酬話法 ⇒ 断られた時から始まる
④クロージング ⇒ 購入、契約
『ルアーフィッシングの流れ』
①キャスティング制度が決めて
⇒ 1投目から3投目位がチャンス
②泳がせ方、いかに本物に見せるか
⇒ 引く速さ、トゥィチ、ジャーク
③ルアーの変更
⇒ 釣れないからとあきらめない
大きさ、色、素材、泳ぎ方
フローティング、シンキング
④フッキング、キャッチ
⇒ 取り込み、たもの使用、協力
後処理 〖アフターフォロー〗が大切
当日の釣果(成果)は、狙った魚をキャッチしたことで終わりではありません。
人にもよりますが、私の場合は夕食のおかずに持ち帰り、家族と一家団欒、焼酎ハイボール(ビールではない)を飲みながらの一時を過ごすことにあります。
そのためには、釣った魚の後処理が非常に大切となります。これを面倒くさいと思ったら、釣果は半減どころか、7割くらい消失してしまいます。
きちんと生き締めし、血抜きをして神経をシメる。やったことがない方は、だまされたと思って体験して欲しいと思います。
焼こうが煮ようが刺身にしようが、歯ごたえは抜群で血をしっかりと抜いているので臭みはゼロ。さらに神経をシメているので、細胞が壊れていない分、刺身の舌触りが滑らかとなります。
釣った魚をそのままクーラーに入れて持ち帰った場合、魚が曲がったまま硬直しているご経験はありませんか。
神経シメした魚は、死んだことに細胞が気づかないので硬直せず、弾力を保ったままでふにゃふにゃしています。特に、一夜干しした魚は絶品です。
リピータは売った後からが勝負
営業も、売っておしまいではないですよね。
売った後に、どういう行動をするかで、リピーターになってくれるか、他者を紹介してくれるかにつながっていくと思います。
せっかく獲得したお客様との縁は、売った時からが始まりです。
例えば、車が売れた場合、一般的には次の購買時期は4~5年後になります。次回も自分から買ってくれるか否かは、売った後からのアフターフォローにより、「次の買い替えの時も彼にお願いしよう!」と思わせることが出来るかにかかっています。
魚ではありませんが、関係(細胞)が硬直せず、いつまでも生きているように後処理をきちんと行うことが、家族との楽しい団欒を味わうことにつながって行くのです。