どんなに大変でも、いつまでも一緒に
高齢者のように、介護保険制度で社会的に支援があれば、介護状態がどんなに重くなっても在宅での生活は、もう少し楽になると思います。
現実には、厳しいものが沢山あります。
支援費制度からヘルパーが利用可能にはなりましたが、前記した通り、在宅での医療行為等、様々な問題もまだまだ未解決のままです。
だからと言って、国や行政に頼っているばかりもいられません。
夢見た地域づくり、支援の仕組みを、やれる形で実現するしかありません。
次女に最後に残された動かせる機能は、目だけです。気管切開に胃ろうの処置をしています。
自宅に、人工呼吸器・吸引器・カフアシスト・酸素ボンベ・パルスオキシメーター等々を揃え、通院・訪問診察・訪問看護・訪問リハ・通所リハ・訪問介護・デイサービスをフルに活用し、在宅での生活を可能にしています。
障がい児・者のケアプラン
高齢者のようなケアマネジャーの制度は、障がい児(平成24年10月より、一部スタート)にはありませんので、母親が基本的なケアプランを組み立てています。
ある日、熊本市より「障がい児相談支援に係る事業者説明会」の案内が来たので参加してきました。
やっと、障がい児のケアプランが民間に委託されという内容です。朗報です。参加しないわけには行きません。
障がい者自立支援法が「障がい者総合支援法」に改正されることが決まり、私が待ちに待った「障がい児のケアプランが民間で作成できるようになる」わけです。「やっと来たか」と嬉しくなりました。
ところが、説明会に参加してがっかりでした。なんと、プランの作成は民間委託されますが、その決定権限はあくまでも熊本市の役割なのです。
面倒な事だけ民間に委託し、肝心なプランの決定権はない。今までのやり方と、根本的には何も変わりません。
さらに、民間への委託料が安すぎて仕事にならない単価でした。
我が家も障害サービスを受けている当事者ですが、親の思いがなかなか反映されないプランしか出来ないケースがあるのも事実です。
市役所の担当職員の皆さんが少し研修を受けたくらいで、良いプランが書けるはずがありません。
担当者の方を批判しているように誤解されるかもしれませんが、そうではなく、障がい児・者の家庭環境の現状は一辺倒ではなく、数週間でも一緒に生活していただければよいケアプランも作成出来るかと思います。それだけ複雑で各家庭で様々と言うことなのです。
またプランの軸は、いつも市の予算にあるのでは感じることもあります。
何故なら、必要性より、市の予算が中心のプランが出来上がるからです。それでは、障がい児も親も、日常生活上困ります。